協同組合を通す?それともNEXCOに直接申し込む?ETCコーポレートカードの作り方

高速道路

ETCコーポレートカードは高速道路を使用する頻度が高い事業者のためのETCカード。

高速道路の利用量が増えるほどに割引率もあがっていくので月に数万円以上使う人にとってはマストアイテムですよね。
高速道路の経費削減のため、多くの事業者が使っています。

逆にたまにしか使わないと何の得もないので一般の人には関係のないカードでもあるんです。

このETCコーポレートカード、NEXCO(道路会社)に直接申し込むやり方と協同組合を通して申し込むやり方のふた通りの作り方があります。

協同組合を通して申し込むやり方は知ってるけど出資金が気になっていまだに導入を検討中のあなた。
NEXCOか協同組合、それぞれのメリット・デメリットを紹介していきますので参考になさってください。

おさらい、普通のETCカードとの違い

まずは普通のETCカード、ETCコーポレートカード、それぞれの違いを見ていきましょう

普通のETCカード ETCコーポレートカード
発行体 クレジットカード会社 道路会社(NEXCO)
審査 クレジット審査あり 審査なし
支払い 一ヶ月分を口座から引き落とし 一ヶ月分を口座から引き落とし
使える車両 どんな車でも大丈夫 登録した特定の車両のみ
年会費 カード会社によってさまざま

年会費無料の場合もあり

617円

一般的なETCカードの作り方はクレジットカードを作り、それに付帯するETCカードを作るという流れになります。

それに対してETCコーポレートカードはクレジットカードを作りません。

ETCコーポレートカードだけを作ります。

ETCカードとしての大きな違いは「使える車両」

普通のETCカードはどんな車でも使えます。

レンタカー・カーシェアリングの車・マイカー・社用車、なんでも大丈夫。

ETCコーポレートカードはカード申し込みの時に登録したその車両のみです。

割引による違い

 

普通のETCカード ETCコーポレートカード
休日割引  あり  あり
深夜割引  あり  あり
平日朝夕割引  あり

(要ETCマイレージ登録)

 あり
NEXCO東/中/西日本の大口・多頻度割引き  なし  あり
首都高・阪神高速の割引  なし

(ETCマイレージ登録すれば8号京都線だけはあり)

 あり
ETCマイレージ  登録出来る  登録出来ない

二つのカード共通の休日、深夜、平日朝夕割引以外の割引は

  • NEXCO東/中/西日本の大口・多頻度割引き
  • 首都高・阪神高速の割引
  • ETCマイレージ(要登録)

以上の三つで、

NEXCO東/中/西日本の大口・多頻度割引き、首都高・阪神高速の割引はETCコーポレートカードだけ。

ETCマイレージ(要登録)は普通のETCカードだけとなっています。

 

たとえばNEXCO東/中/西日本を利用する場合はETCマイレージでは最高で10%まで。

それに対しETCコーポレートカードは最高で20%まであります。

 

また首都高・阪神高速(8号京都線を除く)の割引を受けられるのはETCコーポレートカードだけです。

とにかく高速道路の利用が多い事業者は経費削減のためにETCコーポレートカードを使ったほうが有利ですが、首都高・阪神高速を頻繁に使うのであればETCコーポレートカードはマストアイテムでしょう。

補足

⚫︎ETCコーポレートカードの契約単位割引

ひとつの法人・事業者全体での利用額が大きければ、さらに5~10%の契約単位割引があります。

しかし道路会社ごとに額が違うのですが、NEXCO東/中/西の場合で会社単位の一ヶ月の利用額が500万円以上かつ車両一台につき3万円以上という条件があるので、規模の大きな会社以外関係ないでしょう。

⚫︎ETCコーポレートカードだとETCレーン内での制限速度オーバーで警告書が届く

ETCレーン内での制限速度オーバーした車両はカード番号がわかります。

普通のETCカードであれば、管理はクレジットカード会社で、その親カードの所有者の情報までNEXCOでは追跡できませんが、ETCコーポレートカードはNEXCOが発行しているカードです。

発行の際は特定の車両をNEXCOに対して登録します。

なので制限速度オーバーした車両を特定できてしまうのです。

この警告を何回も受けてしまうと割引きをしてもらえなくなったり、最悪はカード停止になってしまいます。

ETCレーン内制限速度20kmに対して、20kmオーバーの40km程度からが対象のようですが、ETCレーン内での事故も少なくありません。制限速度20kmを守りましょう。


 

ETCコーポレートカードについてもっと知りたいという方はこちらの記事で↓

NEXCOに直接申し込む作り方

 

ETCコーポレートカード

ETCコーポレートカードを発行しているのはNEXCOなので、そこへ直接申し込んで作る事ができます。

メリット

個人でも法人でもとにかく誰でも作れる

特に主婦やサラリーマンがETCコーポレートカードを作ろうと思ったらNEXCOに直接申し込む方法しかありません。(主婦やサラリーマンでETCコーポレートカードの割引を適用出来るほど高速道路利用料が多い人がいるのかとは思いますが)

後述の協同組合で作る場合は個人事業主・法人限定のため。

車両単位割引と契約者単位割引が受けられる

契約者の1ヶ月の高速国道のご利用額の合計が500万円を超え、かつ、契約者の自動車1台当たりの1ヶ月の高速国道の平均利用額が3万円を超える場合には、契約者の1ヶ月の高速国道のご利用額の合計に対し、10%の割引を行います。
引用元:https://www.driveplaza.com

このように月の利用額が500万円を超えるような大規模な事業者ならNEXCOに直接申し込むことで車両単位割引だけでなく契約者単位割引も受けられるわけです。

逆に言うと契約者単位割引が受けられない小規模な事業者がNEXCOに直接申し込むメリットはないと言えます。

デメリット

申し込みの手続きが面倒

ネット上のフォームで申し込むことが出来ないので申込書を電話をかけて郵送してもらうか、NEXCOのホームページでダウンロードをしないといけません。

支払い保証が必要

次の二つのうちどちらかが必要です。

  • 金融機関が発行した保証書
  • 保証金の預託

保証書

銀行や信用金庫に連帯保証人になってもらうという事なので普通の個人では難しいでしょう。

保証金

使う予定の利用料金の4ヶ月分の金額で最低額が10万円。

このふたつとも結構厳しいですよね。

協同組合を通して申し込む作り方

全国にETCコーポレートカードを扱っている協同組合はたくさんあって、組合に加入するとそこの組合員としてETCコーポレートカードを使えるようになります。

⚪︎⚪︎さんが協同組合に加入した場合、NEXCOから見た関係は⚫︎⚫︎協同組合の⚪︎⚪︎さんという事になります。

⚪︎⚪︎さんの直接の支払い先は協同組合ですがNEXCOから協同組合経由でETCコーポレートカードを貸してもらっているという形です。

メリット

支払い保証はいらない

まずはNEXCOに対する協同組合の申し込みという形になっているので支払い保証は組合がやってくれます。

NEXCOから見た関係は「⚫︎⚫︎協同組合の⚪︎⚪︎さん」という事なので「⚪︎⚪︎さん」は支払い保証の必要はないのです。

NEXCOからすると料金を払うのは協同組合、「⚪︎⚪︎さん」がちゃんと協同組合に支払いをするかどうかは関係ないという事です。

デメリット

法人・個人事業主でないと作れない

協同組合に加入するには法人または個人事業主である必要があるからです。

初期費用がかかる

組合に加入する事が条件なので出資金を出して組合員になります。

ほとんどの組合の出資金は1万円。

これは脱退時には返金されますが初期費用として用意しなくてはいけないお金です。

結局どちらで作るのがいい?

見てもらえばわかるようにNEXCOに直接申し込むメリットは少ないです。

直接申し込む場合の支払い保証のうち金融機関が発行した保証書が用意出来る十分に業績のある企業は協同組合を通す意味はありません。

それ以外の中小企業・個人事業主ならば高い保証金を出してNEXCOに直接申し込むより出資金1万円を預けて組合で作ったほうがいいと思います。

(直接申し込む場合の高い保証金も協同組合の出資金も後々返金されるお金ではありますが)

補足

ETCコーポレートカードを扱っている協同組合はたくさんあるのですが、現状で一番安い手数料のところは高速情報協同組合です。
小規模な事業者、個人事業主ならNEXCOに直接申し込むよりこちらの方が確実にいいでしょう。


以上「協同組合を通す?それともNEXCOに直接申し込む?ETCコーポレートカードの作り方」という記事でした。
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2022年4月16日ETCコーポレートカード

Posted by 管理人2