車載機に入れっぱなしのETCカードが盗まれたら補償されるのか?

etcカード入れっぱなし

 

ETCカードを車載機に入れっぱなしにしている人は多いと思います。

その状態で車上荒らしにあってETCカードを盗まれて不正使用された場合はカード会社による補償はあるのでしょうか?

結論から言うとほぼ補償は受けられないと思っていたほうがいいでしょう。

重大な過失によって盗難された場合は本人の管理に問題があったという事で補償されないのです。

 

 

大きく分けて盗難の二つのパターン

 

財布ごとスリにあって盗まれてしまった

 

財布ごとなのでクレジットカードとETCカード両方盗まれてしまったとみていいでしょう。
そうなると警察に盗難届けを出してカード会社にも盗難届けを出してカードを止めてもらう事になります。

 

クレジットカードは使えなくなり、不正使用された分は盗難保険で補償されるようになっています。
ですがETCカードは使える状態のままになっているはずです。

 

なぜかというと、たとえば走行中に突然ETCカードが使用出来なくなってそのままゲートを通過しようとすると大きな事故になりかねないためです。

 

そのためETCカード盗難届けが出てもその後二ヶ月は使えるようになっていて、その請求はカード所有者に来てしまう事もあります。
しかしその間の不正使用に関してはカード会社が補償してくれます。

 

つまりETCカードは使える状態なので請求書が本人に届く事はあるが、不正に使用された金額は補償してもらえるということ。
それと届け出ているETCカード番号から盗難にあっているカードと判断出来るので、料金所のカメラで車のナンバーなどは記録されていて犯人が捕まる可能性は高い状態です。

ETCカードを車載機に入れっぱなしにしていたら車上荒らしにあって盗まれてしまった。

 

こちらも警察に盗難届けを出してカード会社にも盗難届けを出してカードを止めてもらう事になります。

 

だが、三井住友カードの規約によると

次の場合は、当社はてん補の責を負いません。
会員の故意若しくは重大な過失に起因する損害。なお、会員がETCカードを車内に放置していた場合、紛失・盗難について、会員に重大な過失があったものと見なします。

 

財布が盗まれてその中にETCカードがあった場合は当人の過失にはならないけど、ETCカードを車載機に入れっぱなしは当人の重大な過失になるという事です。
なんか厳しいですね。

 

でも他のカード会社でも概ねこのような対応になっています。

 

カードが不正使用された場合に補償がされないパターンは次の二つ

 

本人の重大な過失が原因で不正使用された場合。

ETCカードを車載機に入れっぱなしにした場合など。

カードの管理に問題があったとみなされてしまいます。

 

名義人本人以外の使用によるトラブル

他人(家族でも)に貸していて不正使用された、など。

名義人本人以外は使えませんとカード規約には明記してある。

こちらも当然、カードの管理に問題があったとみなされてしまいます。

 

この二つの場合は残念ながらカード会社が補償をしてくれません。

 

正直に申告する?

 

ETCカードを車載機に入れっぱなしにしていたら車上荒らしにあって盗まれてしまった場合でも、カード会社に届け出るときに「財布ごとスリにあった」というように申告すれば誤魔化せそうです。

 

他人に貸していて盗まれた場合も自分で使っていて盗まれたと届け出れば誤魔化せそうです。

 

問題は警察に届け出る場合ですね。
正直に状況を届け出ていないとややこしい事になるかも知れませんし、見つかるものも見つからないかもしれません。

盗む側からするとETCカードを盗む価値はあるのか?

 

普通のクレジットカードなら盗んだ直後に大量に商品を買ってそれを転売すれば、お金になるだろうから盗む価値はあるだろうがETCカードはどうだろう?

 

盗んだETCカードを使うと

 

・料金所通過の際、ETCカード番号、車載機番号は記録される。
・通過した車の車種、ナンバーはカメラで記録される。

 

被害届の出ているETCカードを使えばすぐにわかるわけです。

 

なので、そもそも盗んだETCカードの使い道があるのかという疑問がありますよね。
長距離トラックの運転手なら使い勝手があるかもしれないが、せいぜい使っても一万、二万程度の高速代を浮かせるために捕まるリスク覚悟で使うだろうか。

 

プロの窃盗集団だったらETCカードの利用履歴から足が付く(使用した高速、乗り降りしたIC、日時などが分かる)のでまず使わないだろう。

 

こういうふうに思いますよね。

 

犯罪に使う目的で盗まれる?

よく映画で見る銀行強盗は盗難車を使いますよね。

 

それじゃETCカードも盗難したものを使うかということなんですが、盗難届けの出ているかもしれないETCカードをわざわざ使う犯罪者はあまりいない気はします。

 

盗難された場所でも違う

サービスエリアなどではETCカードを入れっぱなしにして駐車している人は多いと思います。

 

そこで盗まれた場合、運転車は戻ってきて車を出そうとするわけですから、すぐに盗難に気づきます。
もし使われたとしても被害は少なく抑えられそうです。

 

自宅などの駐車場で盗まれた場合、しばらく車を使わなかったら盗難に気づきません。
毎日のようにETCカードを使われたら結構な金額になりそうです。

 

これを補償してもらえないのは痛いですね。

 

まとめ

 

普段何気なく使っているETCカード。
他人に貸す事もあるかもしれません。

 

でも、いざトラブルになった場合、カード規約に違反している使い方をしていると不正使用された全額が本人負担になってしまいます。

 

クレジットカードではないので軽い気持ちで車内に放置したETCカードも盗難に気づかなかった場合は長い期間不正使用され何十万もの現金を放置した事と変わらなくなってしまいます。

 

小さな会社で社長個人のETCカードを従業員に渡して使わせたりしている方も少なくないと思います。
トラブルになった場合を想定してETCカードの使い方を見直した方がいいかも知れません。

 


 

以上「車載機に入れっぱなしのETCカードが盗まれたら補償されるのか?」という記事でした。

2017年10月12日コラム, 基礎知識

Posted by 管理人