ブレードランナー2049に見る未来の車のカタチ
東京に台風が接近してくる2017年10月29日(日曜日)、新宿歌舞伎町で「ブレードランナー2049」を観てきました。
吹き荒れる豪雨の中、どぎついネオンが溢れる歌舞伎町はブレードランナーの世界観そのままです。
ブレードランナーと言えば空飛ぶ車「スピナー」の存在がかかせません。
前作のとき現実には存在していなかったEV(電気自動車)ですが2017年では大分普及してきて珍しいものではなくなっています。
AIによる自動運転など、このさき未来の車のカタチはどうなるんでしょう。
3Dの画面でスピナーが疾走する映画のシーンを思い出しながら考えてみたいと思います。
ブレードランナーといえばスピナー
劇場はコマ劇場跡の巨大なキングコングのオブジェで有名な東宝シネマ3DIMAXシアター。
さっそく映画のパンフレット、買ってきました。
最近のパンフレットは安いですね。(820円)その分小さくペラペラですが。
この開いているパンフレットのシーンが象徴するように、地味な映画です。
地味でしっとりとした独特の世界観は前作を引き継いでいて、よりフィリップ・K・ディック原作の不条理感は強くなったように感じました。
音や映像はもちろんすごい迫力がありますよ。
CGにたよらず実際のセットを組んで撮影した映像は素晴らしいです。
あくまでも世界観が地味だと言いたいだけです。
こういうカットでさりげなくですが必ず写っているのが空飛ぶ車「スピナー」。
天才「シド・ミード」のデザインがとてつもなく美しい。
今回もたくさん見せ場を作ってくれました。
こういう空飛ぶ車が飛び交うシーンでも派手なSF映画という印象はまったくありませんでした。
その地味感は大好きです。
今作に限らずブレードランナーの大道具・小道具はとにかく素晴らしいデザインで前作のものもまったく古さを感じさせません。
このスピナーのデザインも前作と2049ではかなり違っていて、前作はこんな感じです。
↓これは警察車両ですが、ハリソンフォードが運転(操縦?)する車も渋かったです。
また汚し方のセンスがいいんですよ。
今回の2049ではこんな感じ。
しぶ〜い三輪車。後輪はひとつ。実際の画面の中では今回も汚し具合が素晴らしい。
今回、ライアン・ゴズリングがのっていたこの車はプジョー製でした。
随所に、たとえばダッシュボードのモニターなんかにプジョーのロゴが目立っていました。
スポンサーなんでしょうね。
ちょっと気になった点。
効果的に見せるためなんだろうけど、未来の車にしてはやたらと音がでかい。
地上に降りてくるときは宇宙船が降りてくるみたいな轟音をたてる。
2017年の現実のEV車は宅配などで住宅街をまわるため極力、音がしない設計になっています。
電気自動車がいつの間にか背後にいて気がつかないということは実際にありますよね。
ちなみに車関係以外のアイテムでは「SONY」も結構目立っていました。
それと随所に日本語のカタカナが出てくるんです。
今回の「ブレードランナー2049」、CG映像は少なくて実際にセットを組んでの撮影が多かったそうです。
違和感なく作品の世界観に浸れるにはこの方法がよかったと思います。
この映画にCG映像はなじまない。
もちろん使わないと表現出来ない部分はしょうがないとは思いますよ。
現実2017年の車は
空飛ぶ車は当分、現実にはならないようですが、EV(電気自動車)は各自動車メーカーから発売されていて、大分普及してきましたよね。
これから注目されるのはAIが搭載された自動運転の車が普及してくるのかという事です。
AIが搭載された自動運転の車といえば、この人「イーロンマスク」氏が発表している自動車。
彼の「テスラモーターズ」ではすでにAIが搭載された自動運転の車を発売していてアメリカでは実際に公道を走っていています。
最近では事故を起こして責任の所在が問題になった話題も記憶に新しいと思います。
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EV業界に家電メーカーが参入する
英仏政府は今夏、2040年までにガソリン車とディーゼル車の国内販売を禁じる方針を発表しました。
世界の車産業の流れはこれで完全に変化するのは決定的になりましたね。
ヤマダ電機とダイソンも参入を発表
ヤマダ電機は小型電気自動車・パーツを開発するベンチャー企業FOMMと資本業務提携をして電気自動車(EV)事業に参入すると発表しましたた。(2017年10月31日)
低価格の小型EV車を全国のヤマダ電機の店舗とECサイトで販売するそうです。
世界最小クラス4人乗りEV「FOMM CONCEPT One」
この車、水に浮くのが特徴で災害時には水面での移動も可能なんですって。
まさしく未来の車と言えそうじゃないですか。
公式サイト→FOMM
ダイソンは独自開発で参入
コードレス掃除機で有名なイギリスの家電メーカー「ダイソン」はその掃除機で培った蓄電池やモーターの技術を生かして、すべて独自でEVの開発に参入することを発表しました。
2020年までに最初のモデルを発表するため10億ポンド(約1500億円)の資金と400人余りのエンジニアを投入するそうです。
創業者ジェームズ・ダイソン氏
ガソリン・エンジンの自動車は約3万点の部品で構成されているそうですが、その独自のノウハウを真似することは容易ではないため自動車産業に参入する企業は限られていました。
しかし電気自動車になると構造はかなりシンプルになるそうです。
極端にいえば、電池モーターで動くおもちゃの車と基本的な構造は同じだそうです。
このためモーターや電池のノウハウを持っている家電メーカーなら参入出来るということらしいです。
そうなると、ますます既存の自動車メーカーにとってはキツイ未来になっていきそうですね。
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ETCカードやクレジットカードはどうなる
こういったハードの進化にともなって、高速代を払うETCカードやクレジットカードはどう進化していくんでしょうか。
現在でもApple Payのようにスマートフォン端末にクレジットカードを登録してそれで支払いが出来るようになっていますが、世界ではすでにもっと進化した方法が現実のものとなっています。
手に埋め込むタイプのマイクロチップです。
この長さ1センチのチップにクレジットカード情報を登録して手に埋め込むわけです。
ペットなどの迷子防止ですでに使われているのですが、人間にもすでに埋め込まれて使われています。
チップを埋め込んだ人は電子ロックや非接触型の読み取り機に手をかざすだけで利用できるようになっています。
高速道路料金も車に関係なく、乗車しているチップを埋め込んだ人間がETCレーンを通過するだけで交信して精算出来るようになるんでしょうかね。
やりすぎ都市伝説の芸人関暁夫は手にチップを埋め込んでる
TV東京のやりすぎ都市伝説で実際に芸人「関暁夫」が自分の手にチップを埋め込むところをやっていました。
結構大きい感じがしましたね。
おっきな注射器のようなもので一気に埋め込んでいましたよ。
現状の日本で電子マネーやクレジットカードの決済に使えるのかどうかは不明です。
今回のブレードランナーもそうですが、埋め込まれたチップのせいで軌道上の衛星から追跡されどこにも逃げられないといったことが、SFではよく出てきます。
しかし実際、近い将来そうなることも十分ありえますね。
すくなくとも芸人「関暁夫」はどこにいようとGPSでその位置を把握されているのは確かです。
実際にスピナーが空を飛ぶ日は来るか?
さて映画の話に戻って都市上空を縦横無尽に飛び舞うスピナーですが、現実になる日はくるんでしょうか。
アメリカではすでに行われているAIによる自動運転も日本では法律的にまったく無理だということです。
道交法では運転中にハンドルから手を離すことさえ禁じられているのが現状です。
追記:日本でも公道においてAIによる無人自動運転の実証実験が始まっています。(2017年12月)
まして、都市の上空、ビルよりも低い高度で車が飛び交うなんてことが出来るんでしょうか。
でも、待ってください。
厚めの長方形のカードだけで電話が出来、世界中のサーバーにアクセス出来るなんて誰も思っていなかったんですよね。
GPSによって奥さんに監視されていて浮気を発見されるような世の中になるなんて考えていなかったんですよね。
そう考えると近い将来、実際にスピナーが飛び交う時代は来るのかもしれません。
以上「ブレードランナー2049に見る未来の車のカタチ」という記事でした。
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