クレジットカードは個人カードより法人カードのほうが審査が厳しい

 

会社の経営者や個人事業主の方で個人カードは持っているが会社名義のクレジットカード(法人カード)を作ろうとしたら審査に通らなかった、「アタマきたさ〜」という経験をした方もいらっしゃるでしょう。

なぜ個人カードは作れているのに法人カードが作れない?

今回は個人カードより法人カードのクレジット審査が厳しい理由をザックリ解説してみます。

 

個人のクレジットカードで会社の決済は出来ない

会社の決済にいわゆる普通のクレジットカード(個人向けクレジットカード)を使っていけないという事を知らないという人が結構いるみたいですね。
とくに個人事業主の方ですと個人カードを使ってしまっている人は少なくないようです。

 

だけど知ってましたか?
カードの会社の規約には、仕入れ代金などの決済を個人向けクレジットカードでしてはいけないと明記されています。
そのことを知らずに、仕入れた商品の代金をずっと個人のクレジットカードで払っていると警告を受けます。

 

利用履歴で仕入れ代金の決済だとわかってしまうのです。
「そのまま続けた場合はカードの利用停止をさせていただきます。」っていう内容の警告が来ます。

 

これはカード会社からしてみると、「個人で使うって言うから許可したのに会社業務で使ってんじゃないの、
会社業務で使う場合は利用金額が大きくなって、こちらとしては貸し倒れのリスクが大きくなる、それは困りますよ」
ってことになるわけですね。

 

クレジットカード、なぜ審査があるのか?

 

そもそもクレジットカードを作るときに審査があるのはなぜなんでしょう。

 

クレジットカードを使うという事はカード会社にお金を借りるのと一緒です。
カード会社からすると貸す相手を見極めないとだめなわけです。

 

審査をして貸したお金をちゃんと払える人なのかを判断しないといけないんです。

 

個人にカードを発行する場合は、その個人を審査します。
職業は何で、住んでいるのは借家なのか、持ち家なのかとか、支払い能力に問題はないかなど、あなたも申し込む時には色々記入する項目があったでしょう?

 

カード会社はいろいろな点を考慮してからあなたにカードを発行するのです。

カード会社は慎重に判断する。

 

同様に会社にカードを発行する場合は、その会社を審査します。
厳密にいうとカードの名義は会社代表者個人なのですが審査の対象は会社の業績などです。

 

カード会社からすると個人にカードを発行する場合と法人に発行する場合ではリスクが全然違うんです。

 

カード払いは「ツケにしといてね」と同じ

 

あなたは「ツケ」がきく馴染みのお店はありますか。

 

行きつけのバーに行って「マスター、いつものやつね!」って感じで飲み始める。
すると後輩が二人やってきたので3人で盛り上がる。

 

話はつきずに次へ行こうとなる。

「マスター、全部俺にツケといてね!」
こういうお店との付き合いはいいですよね。

 

マスターから常連さんとして信用されてるから出来ることですよね。
「あのお客さんなら毎回ちゃんと月末にまとめて払ってくれる。」

 

こういう信頼関係で成り立っているわけです。
マスターも3〜5人程度の飲み代なら貸しておいてもいいだろうなぁと思います。
しかしこれが
「マスター、パーティーで20人呼ぶから予約お願い。お代はおれにツケといて!」
だったらどうでしょう。

 

「オイオイ!少ない金額ならツケでいいけど、それは困る。そんだけの人数の用意をするには仕入れのお金もかかるし〜」
となるのが普通でしょう。

 

「その日のうちに精算してくださいね。」となるでしょう。

 

これは「お代はおれにツケといて!」が問題なんです。

 

「マスター、会社のパーティーで20人呼ぶから予約お願い。お代は会社あてに請求書を書いてね。」

 

近所の何年も前からある会社で何ヶ月かに一回ぐらいの割で使ってもらっている、
そんな会社の集まりならマスターも心配なしにパーティー代を貸せるでしょう。

 

支払いも個人ではなく会社単位なので金額が大きくなりますが会社あてに請求するので大丈夫だろうとなります。

 

これをクレジットカードに置き換えると。

「お代はおれにツケといて!」が個人のクレジットカード。

「お代は会社あてに請求書を書いてね。」が法人向けクレジットカード。

 

こんな感じでイメージ出来ますでしょうか。

 

個人の審査と法人の審査は違う

 

個人にお金を貸す場合と法人にお金を貸す場合とではそのリスクは全然違います。
カード会社としては当然、個人の審査と法人の審査をおなじようにするわけにはいきません。

 

クレジットカードで支払いをするのはカード会社にお金を借りているのと同じ意味を持ちます。

クレジット会社からすると貸す相手の信用度を見なくてはなりません。

 

個人に貸すんだから、その人物個人の信用度を見る。

 

会社に貸す場合は、その会社の信用度を見る。

 

その違いがあるので当然、審査の仕方も違ってきます。

 

個人カードより法人カードの審査が厳しい理由

 

主な理由は

 

  • 起業して3年で倒産してしまう会社が7割といわれている(倒産リスク)
  • 会社で使うので利用金額は大きくなる。
  • キャッシング枠での資金調達も出来てしまう。

このような理由があって、カード会社からすれば結構な額の貸し倒れになるリスクがある法人向けクレジットカードの審査は厳しくするしかないんです。

 

盗難補償

 

クレジットカードを紛失したときは、そこから60日間遡って不正な利用に対する債務はカード会社が負うことになっています。
法人カードであればその利用限度額も大きめになっているので、カード会社が負うリスクも大きいですね。

 

ショッピングに対する保険も法人カードの方が高額な補償になっていますよね。

 

リスクの大きい法人カードの場合はカード会社もそれなりの覚悟を持って発行しなければいけないのです。

まとめ

 

  • クレジットカードを使うのはカード会社にお金を借りるのと同じである。
  • カード会社からすると個人にお金を貸すより会社に貸す方がリスクが大きい。
  • 当然、会社相手にカードを発行する場合は慎重な審査が必要になる。

このような事から法人カードの審査は厳しくするしかないんですね。

 

ちなみに私(当サイト管理人)のことを言うと個人カードは以前から使っています。

しかし個人事業主として法人カードに申し込んだら審査に通りませんでした。

 

カード会社からみて、支払い能力に問題がない信用できる事業者としては認めてもらえませんでした。
クヤシイです!

 

もうちょっとがんばらねば!

 


 

以上「クレジットカードは個人カードより法人カードのほうが審査が厳しい」という記事でした。

2017年7月11日コラム, 基礎知識

Posted by 管理人