軽貨物ドライバー は本当に稼げるのか?

軽貨物ドライバー 稼げる
軽貨物の求人を見ていると景気のいいことが書いてありますよね

免許証さえあれば始められて「がんばれば60万〜100万程度稼げる」なんて求人が結構ありますよ。


実際どうなんでしょうか?

結論をいうと

●「免許証があれば誰でもすぐ働ける」こういう感じで募集しているところでたくさん稼ぐのは厳しい。
●逆に赤帽などの組合に属し自分の車を所有して個人事業主として始める仕事は簡単には始められないが安定した稼ぎが期待出来る。

と言えると思います。
詳しくはこの先を読み進めていってください。

知っていてほしい基本的なこと

どんなことでも簡単に出来ることはあまり儲からない。

つまり免許証だけ持っていれば簡単に働き始められてすごく稼げるという仕事はない。

簡単に働き始められるということはその会社が事前にたくさんの事を用意しているという事なんですね。
車を用意したり、保険をかけてたり、色々お金がかかっています。
その分ドライバーに払うお金は当然削らなければ会社としては儲けが出ません。

逆に色々と面倒な事を準備しないと出来ない働き方。
たとえば赤帽に加入し(協同組合に加入する)、軽自動車を購入し、営業ナンバー(黒ナンバー)を取得。
さらには事業用自動車任意保険、貨物の保険に加入する。

こうした事を準備して始める仕事は安定した収入を得る事が期待出来ます。

軽貨物ドライバーの働き方・採用先など

基本は社員ではなく業務委託
基本は社員ではなく業務委託という働き方になります。
個人事業主という扱いで年度末には確定申告が必要です。

大手業者で働く

佐川急便などの大手配送企業で働く。
https://www.consignment-driver.net/list/sagawa/

ドライバー (配達員)の働き方形態は業務委託。

佐川では車での配送以外でも仕事はある。

●宅配サポーター
車で配達
●宅配メイト
自転車、台車などで配達する

メール便なら自転車で十分配達出来ますからね。
うちの近所でも自転車で配送している佐川の人は見ますね。

大手業者の下請けの会社で働く

佐川、西濃、日本通運など大手の下請け業者はたくさんあります。
(ぼくも佐川の下請け会社で宅配ドライバーをやっていました。)

軽貨物ドライバーの求人で多く見かけるのはこういった下請け業者です。

下請けの宅配業者の形態にはいくつか種類があります。

個人 個人事業主として大手の下請け委託業務
下請け会社に所属 正社員(固定給)
非正規社員(出来高制)

当然個人事業主として大手の下請け業務を委託でやれば利益率はいい。

僕がやっていたのは下請け会社にアルバイトで雇用という形。
免許証を持ってるだけですぐに働けましたが「安い、きつい」でした。

赤帽に加入する

赤帽はいわゆる「何でも屋さん」です。

何かを載せて運ぶ事全般を仕事にします。
つまり軽自動車で運べるものならなんでも運びます。引っ越しなんかはよく聞きますよね。

「赤帽」という協同組合に加入するので赤帽の組合・支部・営業所から仕事がもらえます。

これはあくまでも独立開業のサポートをいう形なのでいずれは自分で仕事を受けられるようになるのがゴールです。

直で仕事を受けるようになれば全部自分の利益になります。
知名度は抜群なので営業はしやすいです。

得意先開拓が軌道にのれば人を雇って規模を大きくする事も出来ます。
仕事が多くさばき切れないときは組合に持ち込めば他の組合員にまわすことで対応できます。

逆に仕事が取れない場合は組合からまわしてもらう事も出来ます。(その場合は斡旋料がかかる)

赤帽開業資金

組合加入金、書類作成料、出資金預け入れ(脱退時に返金)。
赤帽指定の軽自動車の購入費(ローン・リース可)。
ランニングコストとして組合賦課金、斡旋手数料(組合から斡旋さらた仕事にのみかかる)。

共済会による手当

月額1,500円の会費で「赤帽共済会」に入ると万が一のときに死亡弔慰金・結婚祝金・傷病見舞金・健康診断受診費用補助金などの補償が受けられます。

→赤帽加入案内

軽貨物ドライバー実際の仕事の形態

実際に仕事をする場合の形態をみてみましょう。

個数制

宅配荷物の出来高制。

一個150円~200円。

配達エリアは狭い方が楽。
狭いエリアを熟知すると効率よく配送出来る。

狭いエリアなら慣れてくれば地図やナビで探さなくても経路がすぐにイメージ出来るようになります。

そうなれば積み込みも配達順を考慮して積み込むので荷物出しもスムーズになって効率的です。

ぐるぐる回らず、いかに短い移動距離で全部の荷物を配達するのが大事なんですよ。

経験から言うと実際に現場に行かないとわからない事があって車を一時停止出来る場所があるかどうかなどはかなり重要ですね。
気を使って停めている場合でも住人に文句を言われたりする事はありますから。

月〜金で受けて、そのほかに土日で別の会社を受けるという働き方も出来る。
分散して置く方が仕事が減ったときにリスク分散になる。

最初1ヶ月くらいは100個も配達出来ないと思います。
ベテランでも1日170個荷物を持ち出し、配達できるのが140個ぐらい。
不在なら0円。

地方では荷物が少ないのでそれほど稼げない。
概算として平常で30〜40個、繁忙期で70〜80個。

●佐川など大手の下請け
●ゆうパック(日本郵便)
●デリプロ

デリプロ=デリバリープロバイダ
Amazon.co.jpと提携している地域限定の配送業者の総称

チャーター制

チャーター便は企業などがその車を貸し切って自社の荷物を運んでもらう仕事。

長距離になる場合もあり高額な報酬も期待出来る。

特に企業の事業所への荷物は営業中の事業所へ運ぶので不在で再配達という事はないので効率的。

 

アマゾンフレックスAmazon flex、楽天エクスプレスなどでもチャーター便は探せる。

●アマゾンフレックス。

アマゾンが直でドライバーと契約する仕事。内容は宅配。

マッチングサイトで受けられる案件を探す。

地域・時間を指定してチャーターされる。

例)
・西小山 4時間 6,930円
・中目黒 8時間 13,000円

コース制(ルート配送)

決まった金額で決められたコース全般を受け持つ。

定期的で場所が決まっている配送の仕事。

企業の工場から工場へ資材の定期的な配送。

コンビニなど在庫補充のための定期的な配送。

メリットは定期的なので収入が安定すること。

稼ぎ方・仕事のキツさ いろんなケースがある

赤帽で地道にやっている人。

共済組合なのでみんなで助け合う。
忙しいときは荷物をまかせたりする。

大手の下請けで業務委託

業務委託は働いた分稼げるというイメージ。

だけど、
若いうちしか稼げない(同年代のサラリーマンより高収入)とか、
70くらいになってもやっていける、
というように意見は別れる。

口コミでよくある「月80万円稼いだ」というのは、あくまでもその人個人のケースであって誰でもがそれだけ稼げるわけではないと思っていた方がいいです。

最悪はデリプロ(デリバリープロバイダー)

アマゾンから佐川が撤退したことでやすい配送業者がたくさん参入した。
それがデリバリープロバイダー通称「デリプロ」

たくさんの業者が参入している。
そのせいで価競争が起こり賃金も安目だ。

宅配業者としての規律もしっかりしていないとこrがあり、
配達員の態度が悪い、荷物がつかないなどクレームがとても多い。

人で不足なので誰でも採用するというイメージ。ほんとに誰でも出来るが待遇は悪い。

ドライバーはその日の配達を終わらせるまでが仕事。

仕方がないことですが夜間指定の荷物が多い日や、繁忙期は夜の9時まで仕事をすることもあります。

休みもなかなか希望通りとはいかないので、体力や精神力に自信がないと続けるのは大変です。

軽貨物を開業する必要経費はゼロでもいける?

最低は免許証されあれば働き出せるそういう求人はあります。

車は会社の車。
それにしても雇用形態は業務委託。

事故のとき保険がどうなっているのか確かめて置く必要があります。

会社によっては任意保険に入ってないところもある。
会社の車に乗る場合、任意保険を確認させてもらうのは必須です。

場合によっては自分で自動車任意保険に入る。
赤帽の人はだいたいたそうです。

 

黒ナンバーは必要か?

一般軽乗用車は黄色ナンバーですが個人事業主として軽貨物運送業を始めるなら法律上は黒ナンバー(事業用ナンバー)を取得することは必要です。

しかし街中で黄色ナンバー(家庭用乗用軽自動車)で配達している人は見かけます。
こういう人は大手の配送業者の下請けの会社からの委託で仕事をしています。

違法とはわかっていても下請けの会社が黙認して業務委託しているわけです。

赤帽のひとたちは当然黒ナンバーですし、大手の下請けでも個人事業主として長く軽貨物運送業をやっていくなら黒ナンバー(事業用ナンバー)を取得することは必要ですね。

例外これとは別に月単位で陸運局に「有償運送」の許可を申請して有償運送許可証を取得して仕事をする場合があります。
バイク便などほとんどこれです。
また繁忙期の短期間だけ配送の仕事をする場合、有償運送許可証を取得して仕事をするのは一般的にあります。クロネコなど配送大手が自家用車持込の人に短期で委託する場合です。
自家用車なので軽なら黄色ナンバー、一般乗用車なら白ナンバーのまま配送業務をしています。

 

実際仕事はあるのか?

軽貨物の求人を探してみると結構ドライバー 募集している会社は多いです。

宅配のドライバー は人手不足なので求人は多いのですが気をつけないいけません。デリバリープロバイダー通称「デリプロ」の仕事かもしれないからです。

すでに書きましたが職場環境はよくないし、単価が安めなのであまり稼げません。

仕事のない時期はドライバー と荷主のマッチングサイトを利用する

給料ではなく出来高制の場合が多いので荷物の少ない時期は当然収入は減ります。

そういうとき現役のドライバー さん達はどうしているのかというと、ドライバー と荷主のマッチングサイト「ウーバーイーツ」「スキマ便」など空いた時間に働けるものに登録しておいてリスク分散をしている人が多いです。

月〜金は宅配、土日は「ウーバーイーツ」「スキマ便」という働き方も実際している人は多いです。

YouTubeで発信する軽貨物ドライバー

最近は軽貨物ドライバー の仕事っぷりをYouTubeで発信しているドライバー さんが増えていますね。

具体的なイメージがつかみやすいので参考になると思います。

まとめ

「免許さえあれば簡単に働き出せる」というようにリスクの少ない(ほとんどない)働き方ではたくさん稼ぐのは難しいでしょう。

逆に赤帽に加入して自分の車を用意するなどリスクの伴う働き方は自分の利益率は高くなります。


以上「軽貨物ドライバー は本当に稼げるのか?」という記事でした。
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2020年8月3日軽貨物

Posted by 管理人2