クレジットカード不正使用による被害は本当に補償されるの?

落としたり、盗まれてしまった現金が戻ってくる確率はかなり低いとみなさん感じていると思います。
それに比べると、クレジットカードは紛失・盗難保険が付いているので現金を持ち歩くよりも安全と言われています。

 

他人に不正使用された分はカード会社が補償をしてくれるという事なんですが本当にそうなんでしょうか?
クレジットカードを持ちたくない人の大きな理由がこの不正使用の恐怖なんです。

 

今回の記事では補償を受けるための条件や実際の対応の仕方などを紹介していきます。
クレジットカードに対して不安を感じている方には特にご覧になっていただきたいです。

 

カードの紛失・盗難の補償

 

クレジットカードの会社は会員(カードを使っているあなた)がカードの紛失・盗難にあった場合のために損害保険会社の保険に加入しています。

 

ほとんどのカードでこの保険は※自動付帯になっています。

(※自動付帯:何も手続きをしないでも最初から付いている。)

 

何かあったときは損害保険会社からクレジットカード会社へ保険金が支払われ、そのお金で損失分を補償します。

 

カード会社規約

カード会社の規約を見てみましょう。

あの細い字でびっしり書かれた読む気の失せるアレです。

楽天カード「カード会員規約」より抜粋

第17条(カードの紛失・盗難、偽造・再発行)
会員がカードの紛失・盗難などで他人にカードを使用された場合、そのカード使用に起因して生じる一切の支払い債務については本規約を適用し、すべて会員が責を負うものとします。

カード使用に起因して生じる一切の支払い債務とはつまり、カードを使った事による請求額を支払う責任があなたにはあるという事で、まずは不正使用でもとにかく払ってくれと言ってます。

 

楽天カード「カード会員規約」より抜粋
但し会員が紛失・盗難などの事実を速やかに当社に直接電話などにより連絡のうえ、最寄りの警察署に届け、かつ所定の届出書を当社に提出し当社が認めた場合、当社がその連絡を受理した日の60日前以降発生したカード使用による支払い債務については、当社は会員に対し、その支払いを免除します。

でも紛失・盗難などにあった場合は、クレジットカード会社と警察に届出をして、さらに支払う責任の免除をクレジットカード会社に対して請求すれば払わなくていいよというわけです。

 

つまり何にもしないでも不正使用された分を払わなくていいという事にはならない、所定の手続きをしなければだめ、という事ですね。

支払い債務が免除にならないケース

 

保険が自動付帯していると言っても100%安全というわけではありません。

 

届出をすればどんなケースでも必ず支払いが免除になるとは限らないので油断しないでください。

カードの自己管理責任

暗唱番号の管理は自己責任です。

 

この4桁の暗唱番号の管理がずさんで不正に使用された場合、支払い債務が免除にならない場合があります。

 

何枚もカードを持っていると覚えられなくて、つい同じ暗証番号にしてしまいがちですが、これは危険です。

さらに単純な暗証番号にしない、他人には絶対教えない、これらを守ってしっかり管理しないとだめですね。

 

カード規約には「ETCカードは車載機にさしっぱなしにしたり車の中に置きっぱなしにしないでください」と書かれていて車上荒らしなどでETCカードの盗難にあった場合、自己管理責任を問われて補償してもらえない場合もありますよ。

届出が遅かった場合

規約にあるように楽天カードやその他多くのカードの場合は届出を受けた日から60日さかのぼって、そのあいだにあった不正使用については補償すると言っています。

 

つまり気づくのが遅れて不正使用から60日以上経過してから届出をしても補償は受けられないという事になるわけです。

 

この60日というのが微妙でして、月いちの明細しか見ていなくて、たまに一ヶ月、二ヶ月チェックをし忘れていると60日以上経過してから不正使用に気づくという事もあるでしょう。

 

多くのカードが60日を採用していますが90日、半年を採用しているカードもなかにはあります。

しかしこまめにチェックをするようにした方がいいのは当然ですね。

 

60日以上たっても補償してもらえるケースもあり

 

カード会社の定める期間を経過しても補償してもらえる場合もあります。

不正使用されたところへ交渉するのです。

 

例えばAmazonのネットショッピングで不正使用された場合、Amazonに相談して不正使用であると認めてもらえれば、そこからカード会社に掛け合って補償してもらえる事もあるんです。

 

すぐに諦めないで交渉してみましょう。

↓参考記事

なんと!クレジットカードの不正利用被害に

 

家族・友人などが使った

 

家族・友人などが勝手に使ったのであって自分は使ってない、なんて事は通るわけありません。

そういう事ではなく家族・友人などにカードを貸していたら紛失・盗難にあって不正使用された場合です。

 

カードの規約には名義人本人しか使う事は出来ないと明記されています。

家族・友人などにカードを貸している時点で規約違反です。

 

規約違反をした使い方をして不正使用された分は補償されない可能性が高いです。

支払免除、具体的なお金の動き

 

支払の免除をされるという事は引き落とし日に請求されないというイメージを持ちますよね。

でも違うんです。

 

所定の手続きをして60日以内の不正使用が認められたとしても、補償が受けられるまでには1カ月~3カ月程時間かかります。

 

その間に不正使用分の引き落とし日が来た場合はとりあえず一旦払わなくてはいけません。

 

具体的なお金の動きは不正使用された分の引き落とし日に会員(あなた)はその分を支払います。

後日、カード会社からの補償としてあなたの口座にその分を入金という事になります。

 

残念な事なんですが、この不正使用された分の引き落とし日に会員(あなた)の口座のお金が足りない場合は支払延滞となってしまいます。

これはカード会社との話し合いによって回避出来る場合があるのでカード会社に相談してみましょう。

カード限度額

毎月のように高額のものを買わない限りはカードの限度額はなるべく低めにしておいた方が賢明ですね。

 

不正使用された分が高額な場合、引き落とし日に口座のお金が足りなくなるかもしれません。

 

自分のせいでもないのに支払延滞の記録がクレジットカードヒストリー(個人信用情報)に残ってしまうなんて、わたしだったらいやです。

 

電子マネー

プリペイド式の電子マネーの機能がついているカードの場合、残念ながらチャージしてあった電子マネーの分は補償されません。

 

オートチャージにしている方はあまり高額なチャージ金額にしない方がいいかもしれませんね。

不正使用を早く見つける

 

 

カード会社も不正使用を早く見つけるために努力しているんです。

楽天カードの場合、これでもかというように頻繁にメールが来ます。

 

キャンペーンなどのお知らせメールなどは正直うっとしいのですが、「カード利用お知らせメール」は大事です。

 

まず「速報板」がカードを使った当日か翌日に届きます。

 

楽天カード利用メール

 

そのあとに具体的な利用先、獲得ポイントなどの情報が入ったメールがもう一通届きます。

 

この時点で身に覚えのない利用があるかどうかチェックしておけば不正使用から60日などの期間は気にせずに済みます。

 

 

カード会社としても「不正使用されたものを会員(あなた)に自己負担させる」というのは最終手段なので前もってこのようなメールでお知らせしているわけですね。

 

メールでのお知らせ機能

このようにメールでこまめに利用状況がわかると使いやすいと思います。

 

紹介したように楽天カードの場合は買い物やキャッシングを利用したらすぐに利用明細をメールで知らせてくれる機能「カードお知らせメール」というサービスがあるので、この機能を必ず設定しておきましょう。

 

自動ではなく楽天e-NAVIから自分で設定するようになっていますので忘れないように。

 

まとめ

 

いかがでしたでしょうか。

クレジットカードは紛失・盗難などで不正使用されても保険が効くから大丈夫、しかしそれには決められた手続きをしないとだめ、という事がおわかりになったと思います。

 

個人的な感想ですが楽天カードはやたらメールが来てうっとおしいと思ってました。

でも不正使用があった場合を考えるとこれはいいサービスなんだとこの記事を書いてて思いましたよ。

 

カードを選ぶとき、紛失・盗難などの場合も考えて選ぶべきですね。

365日・24時間受付の専用ダイアルが用意されていてすぐに対応出来るところがいいですし、カード利用お知らせメールもあるものがいいですね。

 

そういった意味では楽天カードは悪くないかなと思います。


 

以上「クレジットカード不正使用による被害は本当に補償されるの?」という記事でした。
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