出資金は保証金?高速情報協同組合の出資金について解説
高速情報協同組合の事を扱っている一部のサイトでは法人ETCカードを作るのに保証金がかならず必要であると書かれています。
電話での取材によると高速情報協同組合では無条件で保証金が必要になることはなく、かならず必要なのは組合に加入するための出資金です。
なぜ間違った書き方がされているかというと、他の協同組合と混同しているのだと思います。
ETCカードを発行(貸与)している協同組合はいくつかあって、その中には保証金が必ず必要なところもあります。
今回の記事では法人ETCカードを扱っている協同組合について解説していきます。
ETCカードを作るのには保証金が必要?
一部の協同組合では保証金がかならず必要とされる
ETCカードを発行(貸与)している協同組合は高速情報協同組合の他にもたくさんあります。
全国中小事業協同組合というところが発行しているETC UCカードというものがあります。
カードの内容は高速情報協同組合の法人ETCカードとほぼ同じですが、こちらは出資金1万円の他、保証金2万円と明記されています。
これと一緒になって誤解されていることもあるかもしれませんね。
このように一部の組合では出資金を預け入れて組合に加入したあと、さらに保証金を預け入れてそれを担保にETCカードが使えるようになっているところもあります。
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組合員が倒産して、道路使用料が払えなくなった場合、組合はどうするのか?
事業協同組合に加入している組合員の会社が倒産してETCカード利用の道路使用料が払えなくなったらどうするのでしょう。
事業協同組合は協同組合のための組織に加入しています。
たとえば全国にたくさんあるトラック運送事業協同組合が加入しているのは日本貨物運送協同組合連合会です。
日本貨物運送協同組合連合会のような協同組合のための組織では色々な保険を用意しています。
加入している組合員が倒産して、道路使用料が払えなくなった場合、協同組合は組合員に代わって保証をしなければいけません。
その損失を補填してくれるのが日本貨物運送協同組合連合会のような協同組合のための組織で用意している保険なんです。
事業協同組合はみんなこのような保険に入っています。
そのためETCカード、ガソリンカードのような信用取引を組合員に提供出来るわけなんです。
組合員
↑
協同組合 組合員が倒産した場合の支払い保証をする。
↑
協同組合連合会 協同組合の損失を保険で補填する
保証金が必ず必要になるETCカードはある
NEXCO道路会社が提供するクレジットカードの発行なしで使えるETCカードは必ず保証金があります。
・ETCパーソナルカード
・ETCコーポレートカード
この二つはNEXCOがクレジットカードの発行なしでも後払い式で使えるETCカードとして発行しているものです。
ETCパーソナルカード
ETCパーソナルカードは本当に誰でも作れるカードなんです。
自己破産した人は10年ほどクレジットカードが作る事は出来ないと言われていますが、そういうブラックな人でも作る事が出来ます。
最低2万の保証金が必要で毎月の利用金額が多くなってくると、追加の保証金が必要になります。
2万円単位で追加されるので利用金額によってはかなり高額になってしまいます。追加の保証金が払えないと利用停止になります。
まさに保証金を担保にETCカードの信用取引をしていて、ある意味わかりやすいです。
悪い言い方をすると、信用を無くしてお金を借りられない人が「闇金ウシジマくん」のところで高金利の借金をするようなものです。
(別に金利を取られるわけではなくあくまでもイメージですよ。
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クレジットカードを作れないブラックな人がETCカードを手に入れる方法はETCパーソナルカードしかありませんでした。
しかしライフカードからデポジット(保証金)型のクレジットカードが登場しました。
これはデポジット(保証金)を預ければどんな人でも審査なしに作れるクレジットカードです。
そして追加カードとしてETCカードも作れてしまいます。
→デポジット型のライフカードはクレジットカードの最終兵器
ETCコーポレートカード
ETCコーポレートカードの作り方は二つあって、一つは、ETCコーポレートカードを発行している道路会社に直接申し込む。
もう一つは高速情報協同組合に加入して作る。
道路会社に直接申し込む場合は支払い保証のために金融機関が発行した保証書か保証金が必要になります。
長年、会社経営をしていて付き合いのある銀行でもないかぎり金融機関が発行した保証書を手に入れるのは困難です。
となると保証金が必要になりますね。
基本は利用金額の4倍、最低でも10万円の保証金が必要になります。
一方、高速情報協同組合に加入して作る場合は1万円の出資金を預けて組合員になれば組合が支払い保証をしてくれます。
道路会社に直接申し込む場合に比べるとかなり安く申し込めますね。
つまりETCコーポレートカードを、
道路会社に直接申し込む場合→保証金が必要
高速情報協同組合に加入して作る場合→保証金はいらない
こうなりますね。
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まとめ
ETCパーソナルカード・ETCコーポレートカードの保証金のせいで、高速情報協同組合の法人ETCカードをつくるにも保証金がかならず必要という誤解が生まれたのかも知れません。
結論
高速情報協同組合の出資金は保証金ではありません。
あくまでも組合に加入するための出資金です。
どうせお金を預け入れるのだから名称の違いはどうでもいいだろうと思われる方もいるかも知れません。
下記の登記簿をみて下さい。
赤枠内に出資金が明記されています。
補足
ETCパーソナルカード・ETCコーポレートカードの保証金、高速情報協同組合の出資金、これらはすべてETCカードの使用をやめる場合(退会)は返ってくるお金です。
ですが初期資金として準備しなくてはいけないお金です。
高速情報協同組合の出資金1万円はETCパーソナルカードの保証金・直接申し込むときのETCコーポレートカードの保証金と比べてコストパフォーマンスはかなりいいと言えますね。
高速情報協同組合についてのさらに詳しい記事はこちら→高速情報協同組合
以上「出資金は保証金?積立金?高速情報協同組合の出資金について解説」という記事でした。