審査基準がはっきりしているETCコーポレートカード
ETCコーポレートカードは一般のETCカードよりも割引率が大きく、頻繁に高速道路などを使う事業者向けのETCカードです。
割引の詳細は別の記事で扱っていますのでそちらをご覧ください。
→ETCコーポーレートカードの割引きは大口多頻度、平日朝夕割だけじゃない
どのカードでも作るさいの審査は気になりますよね。
今回はETCコーポレートカードの審査について取り上げてみようと思います。
ETCコーポレートカードの作り方はふたつあります。
- NEXCO日本道路公社に直接申し込む
- ETCコーポレートカードを扱っている協同組合で申し込む
この申し込み方の詳細も別記事でしっかり解説していますのでそちらでお願いします。
→ETCコーポレートカード徹底解説
この記事では
●協同組合で申し込むときの審査
これらについて調べていきます。
ETCコーポレートカードの審査内容
クレジットカードの審査内容については各カード会社は公表していません。
審査に落ちたとしてもなぜ落ちたかは教えてくれません。
それに対してETCコーポレートカードは作成出来る条件がはっきりしているので、「なんで審査に落ちたのかわからない」という状況にはなりません。
クレジットカードのように「とりあえず申し込んでみて。あとはこちらで審査するから」というのとはかなり違います。
最初に条件を提示されます。
それをクリアしているのであれば、ほぼ審査に通っているという事なんです。
NEXCOへ直接申し込むときの審査
●または保証金を預け入れる
このどちらかで信用を担保して後払い式のETCコーポレートカードの申し込みが出来る
保証人をたてるか、保証金出せば信用してあげますよ、という事なんですね。
このどちらかをすれば誰でも作れるわけではなく利用出来る人の条件があるんです。
こちらによると条件によっては契約出来ないことがあるのがわかります。
さっそく見ていきましょう。
ご契約いただけない主な要件
「ご契約いただくにはETC車載器が必要です」から始まるのですが、これは当たり前なので省きます。
過去に通行料金等の支払いにトラブルがある場合
過去3年以内に、3会社※の管理する道路において悪質な方法により通行料金を免れ、又は免れようとしたことがある場合
●料金所に設置されたカメラで記録された悪質な違反行為
●ETCゲートの開閉バーが閉じているのに無理やり強行突破
●軽自動車で登録された車載器をそれより通行料金の高い車に載せ替えて不正な料金で利用した
●ETCレーンで前の車にくっついて進み自分は料金を払わずに通過した
●一般の料金ゲートを通行料金を支払わずに強行突破
このような悪質な違反行為をした人は、ETCコーポレートカードの申し込みは出来ません。
3会社※のうちいずれかの会社に対して原因者負担金の債務を有しており、かつ、その履行を終えていない場合で、窓口会社がカードの利用申込みを受け付けないことが適当であると認めた場合
NEXCOの東日本、中日本、西日本の3社にたいして通行料金の未払いがある状態では基本、ETCコーポレートカードの申し込みは出来ないということです。
3会社※のうちいずれかの会社に対して賠償債務を有しており、かつ、当該賠償債務を履行しない場合又は当該賠償債務に係る債権の担保を当該会社に提供しない場合であって、窓口会社がカードの利用申込みを受け付けないことが適当であると認めた場合
基本は一つ前の事と同じですが、通行料金の未払いがあってもそれを担保する何かがあればETCコーポレートカードの申し込みは出来るということですね。
過去に高速国道等のご利用で不適切な行為があった場合
大口・多頻度割引制度の契約者資格の取消しのペナルティ期間に該当している場合
違反行為などで大口多頻度割引制度の契約者資格が取り消しになっている間はダメということです。
3会社※が管理するいずれかの道路において車両制限令に違反した場合で、窓口会社がカードの利用の申込みを受け付けないことが適当であると認めた場合
なんかまわりくどい言い方になってますがNEXCOの道路で車両制限違反した人はダメということです。
ETCコーポレートカードを扱っている事業協同組合の場合、上記に該当する組合員がいる場合はETCコーポレートカードの申し込みが出来ない。
協同組合経由の申し込みでも違反をした組合員には適用されるという事ですね。
上記に該当しない場合でも、窓口会社が利用申込みを受け付けないことが適当であると認めたときは、利用申込みを受け付けいたしません
申し込み時の窓口会社(NEXCOの東日本、中日本、西日本のいずれか)がダメと言ったらダメのようです。
※3会社とは、NEXCOの東日本、中日本、西日本の3社のこと。
法人(事業協同組合を含む)なのに事業の実態が見受けられない場合
ETCコーポレートカードを利用することのみを事業目的として設立された法人(事業協同組合を含みます。)である場合
たとえば協同組合であれば「中小企業の助け合い」という本来の事業目的があります。
こういうものがなくETCコーポレートカードを扱うことだけの法人(会社)には発行しないという事です。
事業協同組合である場合において、設立登記後1年を経過していないとき、又は設立登記後1年以上経過していても、過去1年間において、中小企業等協同組合法第33条の定めにより定款に記載された事業の実績がない場合
一年以上の事業の実績がない協同組合には発行しないという事です。
支払いの保証をいただけない場合
NEXCOの東日本、中日本、西日本の3社に直接ETCコーポレートカードを申し込むには支払い保証をする必要があります。
①連帯保証人として、銀行、農林中央金庫、商工組合中央金庫、信用金庫、信用協同組合、又は農業協同組合が発行した保証書の提出
②窓口会社の指定銀行口座への保証金の預託(保証金の預託に伴い発生する預金利息は、窓口会社に帰属するものとします。)
①②必ずどちらかの方法で支払い保証をしなければいけません。
表 支払い保証額
新規のご利用申込みの場合 | ・後納料金の支払見込月額の4倍に相当する額以上の額(1万円未満の端数は、切り上げるものとします)。 ・上記の金額が10万円を下回る場合、保証額は10万円とします。 |
窓口会社が特に指定する場合(※) | ・後納料金の支払見込月額の3倍に相当する額以上の額(1万円未満の端数は、切り上げるものとします)。 ・上記の金額が5万円を下回る場合、保証額は5万円とします。 |
(※)ETCコーポレートカードの支払いの保証期間を一度以上更新している方の場合です。
協同組合のETCコーポレートカードの審査
ここまで説明してきたよう結構な利用条件がありますね。
特に支払い保証の部分は大変です。
しかし協同組合の組合員として申し込む場合は保証に関して何もする事はありません。
協同組合がこれらの手続きを全部やっているからです。
組合員はNEXCOが協同組合に対して発行したETCコーポレートカードを使わせてもらっているというカタチになっています。
有名なところでは、高速情報協同組合がありますね。
協同組合は組合員に使わせる目的でNEXCOに申し込んでETCコーポレートカードを発行してもらっています。
ETCコーポレートカードを発行するかどうかのNEXCOの審査はそのときに済んでいるのです。
このあと協同組合は組合員が加入するときに審査をします。
その審査は事業者としての存在を確認するだけです。
加入が認められた事業者は組合員としてETCコーポレートカードを使うことが出来るようになるのですね。
まとめ
ETCコーポレートカードの審査について調べてみました。
やはりNEXCOに直接申し込むのは支払い保証が大変ですね。
大企業が大口で申し込む事を想定しているのです。
中小企業や個人事業主は協同組合経由で申し込むのが正解ですよ。
補足:ETCカードっていまだに理解されてない部分がある
ヤフー知恵袋を見ているとETCカードっていまだによく理解されてないなぁ、と思います。
ETCカードの審査に落ちました。どうしたいいでしょうか。
未だにこんな事を相談する人がます。
クレジットカードの審査に落ちたんでETCカードが作れないという意味なんでしょうね。
知恵袋の回答でこんないい加減なのがあります。
前払い方式のETCカードなんてものはありませんのでご注意を。
ETCパーソナルカードのデポジットの事を言っているのだと思います。
デポジットは保証金です。前払金ではありませんよ。
ETCパーソナルカード保証金を預ける事で後払い式の信用取引をさせてもらえるというものです。
以前はクレジットカードが作れない人がETCを持とうとしたらETCパーソナルカードを作るしかありませんでした。
最近出たのはデポジット(保証金)式のクレジットカードです。
以上「審査基準がはっきりしているETCコーポレートカード」という記事でした。
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